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2004.03.06

綿矢りさ「蹴りたい背中」を読んだ

高校に入学して2ヶ月のクラスの交友関係が築かれつつ中、
取り残されたかっこうの、どこか素直でない主人公・長谷川さんと、
オリチャンというファッションモデルのファンしてる・にな川くんとの
ストーリー。オリチャンのネタで、にな川くんの部屋に出かけ、一緒の
時を過ごしているのに、まるで自分が存在しないような態度をとる
にな川くんに、ふとケリを入れる長谷川さん。その長谷川さん、
オリチャンのライブに女友達と3人で出かけ、帰りのバスがなくなり、
にな川くんの部屋に泊まるはめに。
にな川くんは外のベランダで寝てしまい、夜明け前に話した時も
やはり自分のことは話題の外で、またケリを入れる長谷川さん。
けっしてにな川くんが好きとかそういう感情はこれっぽちもないけど、
なんかケリ入れたくなる、そのもどかしさが伝わってきます。
でも、これって好きの裏返しとも見えなくもないような。
私も中学時代、からかっていた女の子がいたものだが、
同じクラスの女の子に”あっ~、○○くん、○○さんが好きなんだ~”
と言われて、そんなことこれっぽっちも思っていなかったのに
なんとなくからかいづらくなった、あの甘酸っぱい頃を思い出す。
この主人公の行動にも感情移入できた。クラスの交友グループに
入りたい気もするが、いざ誘われると、逆の行動、つまり、
”ごめんひとりでいたいの”、と言ってしまうその行動。その一方、
別に分かってもらわなくてもいいけど、まるで自分が存在しない
ような行動を人がとるのも、なんかイヤ、と、ケリを入れるその行動。
矛盾しているのは分かる、でも、これが私なの、みたいなところ。
久々にすがすがしい気分になれた。

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