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2004.04.11

江國香織「スイートリトルライズ」を読む。

ひとりでは何もできないほどお互いを
必要としている夫婦なのに、家でご飯を
食べたら、夫は部屋に鍵をかけて
TVゲームを楽しみ、妻は別室で
お仕事(ベア作り)やビデオ観賞。
まるで空気のように不可欠だけど
そんなみじんもない、あっさりとした関係。
そんな生活から物語は始まります。
瑠璃子さんはテディベア作家として、
手に職を持った女性だ。その夫・聡は
比較的規則正しく帰ってこれるサラリーマン。
お互いに秘密を持つことなく、何もかも
話せた仲だったのに、それが崩れていく。
なぜ?本当に大切な人には嘘をついてでも
その関係を崩したくないから・・・。
瑠璃子さんは自分の作品を買ってくれた
光夫さんのストレートな愛情を受け止め、
彼の部屋での逢瀬。でも、ぎりぎりのところで、
やっぱり聡を裏切れない。一方、聡は
大学時代の後輩しほさんと、しほランチと
呼ぶお昼1時間のホテルでの逢瀬。
先輩後輩の甘酸っぱい若い恋だ。
「大切なのは、日々を一緒に生きるって
ことだと思うの」「一緒に眠って一緒に起きて、
どこかに出かけてもまたおなじ場所に帰るって
いうこと」でも、そこには小さな嘘の積み重ね。
嘘にいい嘘と悪い嘘とがあるのだろう。うん。

江國さんの描く女性は素敵である。手に職が
あって、しっかりしてそうで、時にあっけないほど
もろかったり。甘える仕草(「私を(あなたの)腕の
中に入れて」)も男心をくすぐる。いとおしい感じ。
「薔薇の木~」の陶子さんより一歩踏み込んだ
人物だと思う。なぜか、瑠璃子さんに大木彩乃さん、
しほさんにminoriさんの音楽が似合うんじゃないかな、
と思ってみた。今夜は大木彩乃「うそ」を聴きたい気分。

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