2004.11.30

村山由佳「天使の梯子」を読んだ

大学生・慎一(フルチン)と、元・学校の先生・夏姫との
ピュアなラブストーリー。「天使の卵」の続編。
前作で、流産のため死んだ春妃の妹・夏姫
(歩太と同級生で元カノ)が、春妃の恋と同様、
8歳年下の男に熱愛される。あっ、お姉ちゃんと
同じ・・・。一方、慎一は、歩太と夏姫との関係に
激しく嫉妬し、ついには歩太の仕事場へ押しかける。
結末は・・・・。
「天使の卵」の読者、歩太、夏姫は、同じストーリーを
知っているから、特別な関係でないことは分かるのに、
慎一だけが蚊帳の外。その動揺振りが痛ましい。
後半の、歩太、夏姫、慎一の3人の会話には
涙しました。歩太、夏姫とも、大人になったなあって。

大学生の頃は、20代後半の男性の魅力には
断然かなわない、と思っていた。それでも純粋に
20代後半の女性に憧れる気持ち、なんとも甘酸っぱい。
とともに、懐かしい気にもさせられました。

村山由佳さんの作品はいいですね。どんどん読もう。

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2004.11.27

村山由佳「天使の卵-エンジェルス・エッグ」を読んだ

浪人中・19の歩太と、精神科医・年上の春妃との
ピュアなラブストーリー。歩太は、父親の病気が
自分にも起こるかもと恐れたり、まだ働いてもいないからと、
ひけ目を感じたりする予備校生。一方の春妃は
最愛の夫を自殺で失い、もう愛することはしない、
という医者。お互いが自分を責める姿が切ない。

若い男と年上の女性との恋。なぜだか、
江國香織「東京タワー」と重なってきました。
村山由佳さんの小説、これからどんどん読んでいこう。

はぁ~、恋かぁ。リアルな恋愛から遠ざかってるな。
よし、ホンダ・ライフが納車されたら、
ある女性をデートに誘ってみよ。照れるけど。
”私の左側、空いてるんですけど”ってね。
奥華子「私の右側」をCDで聴いてて、そう思った。

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2004.08.21

江國香織「思いわずらうことなく愉しく生きよ」を読んだ

快活な三姉妹の恋愛・結婚が、きりりっと綴られた
物語。サブテーマに、夫の暴力。現代的なトピック。
長女・麻子は夫に暴力を受ける主婦。その実体を聞き、
憤慨する次女・治子、三女・育子に、”私が悪いの”と
自分を責めたり、”何でもないの”と否定したり、する
麻子がなんとも痛ましい。次女・治子は、結婚はしないけど
もうメロメロに愛し愛される熊木との同棲に充実の日々。
三女・育子は”愛ってなんだろう?”と疑問を持ちつつ、
出会った男性と肉体関係のみを重ねてみたりする日々。

その三姉妹の恋愛・結婚が、それぞれのあるきっかけを
元に変わっていく。麻子は、同様に夫に暴力を受ける
雪枝を見かけて、2人で家出をして、ホテルに行く。
そこに駆けつけた治子、育子。結束は強い。
それから、麻子は夫の暴力に対しておびえなくなり、
それがかえって夫を不安にさせる。家庭内冷戦。
治子はたった1回の他の男性とのセックスを密告され、
悪いのは私、何かいったら?と開き直る姿が、
かえって熊木を責めることになり、その愛を失う。
育子は隣家の憧れの主婦から、年下の息子を紹介され
つきあい始める。セックスを求めようとしない彼に
”まだその段階に達していない”と言われた。その段階を
きっちり踏んでいくという恋愛から、少しずつ愛を信じてく。

最後は麻子が自分に対して暴力をふるう。”自分を刺さ
ないと、夫を刺してしまいそうだった”から。

江國さんらしい、スタイリッシュ、かつ、活き活きとした
3人の女性の恋愛・結婚が描かれた、この作品、
読み終えた時の充足感は心地よかったです。

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2004.06.08

江國香織「ウエハースの椅子」

38歳の女性画家が主人公。
時に幼い頃のことを思い出したり
しながら、身の丈にあった恋愛の
日々を過ごしている。あまりに
どっぷりと浸かっていて、もう
十分!みたいな感じだが、案外
崩れるときはもろいかもしれません。
まだ、半分しか読んでいないので、
後半どんなことが起きるのか、
楽しみです。

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2004.04.14

hanae*「小学生日記」を読み始める。

12歳ハナエちゃんの書いた「小学生日記」という
コラム集の本を読み始める。さっぱりとした
語り口ですいすいと読める。最後まで読み終える
のにはそう時間はかからないだろうな。

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2004.04.11

江國香織「スイートリトルライズ」を読む。

ひとりでは何もできないほどお互いを
必要としている夫婦なのに、家でご飯を
食べたら、夫は部屋に鍵をかけて
TVゲームを楽しみ、妻は別室で
お仕事(ベア作り)やビデオ観賞。
まるで空気のように不可欠だけど
そんなみじんもない、あっさりとした関係。
そんな生活から物語は始まります。
瑠璃子さんはテディベア作家として、
手に職を持った女性だ。その夫・聡は
比較的規則正しく帰ってこれるサラリーマン。
お互いに秘密を持つことなく、何もかも
話せた仲だったのに、それが崩れていく。
なぜ?本当に大切な人には嘘をついてでも
その関係を崩したくないから・・・。
瑠璃子さんは自分の作品を買ってくれた
光夫さんのストレートな愛情を受け止め、
彼の部屋での逢瀬。でも、ぎりぎりのところで、
やっぱり聡を裏切れない。一方、聡は
大学時代の後輩しほさんと、しほランチと
呼ぶお昼1時間のホテルでの逢瀬。
先輩後輩の甘酸っぱい若い恋だ。
「大切なのは、日々を一緒に生きるって
ことだと思うの」「一緒に眠って一緒に起きて、
どこかに出かけてもまたおなじ場所に帰るって
いうこと」でも、そこには小さな嘘の積み重ね。
嘘にいい嘘と悪い嘘とがあるのだろう。うん。

江國さんの描く女性は素敵である。手に職が
あって、しっかりしてそうで、時にあっけないほど
もろかったり。甘える仕草(「私を(あなたの)腕の
中に入れて」)も男心をくすぐる。いとおしい感じ。
「薔薇の木~」の陶子さんより一歩踏み込んだ
人物だと思う。なぜか、瑠璃子さんに大木彩乃さん、
しほさんにminoriさんの音楽が似合うんじゃないかな、
と思ってみた。今夜は大木彩乃「うそ」を聴きたい気分。

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2004.03.27

佐藤正午「ジャンプ」を読んだ

偶然の重なりで万事が決まる。
もし、あのときああしていれば・・・
そんな、後ろ向きな思いについて
考えさせられた作品でした。

交際6ヶ月のガールフレンドが
連絡を絶った。彼女の部屋から
「僕」の朝食・リンゴを買いに
コンビニに行ったまま。「僕」は
刑事よろしく、そのコンピニから
彼女の足取りを追う。推理小説
のようでもあり、思わず先へ先へ
読み進めた。彼女に関わった
人々の話を聞きつつ、行き着いた
先は少し意外でした。その事実を
知るには5年の月日が流れてました。

彼女が連絡を絶った1週間後の休日、
「僕」は会社の女性と待ち合わせを
していた。彼女は、その女性の言うことを
確認するために、その場にいたのだ
という。”私は「僕」と幸せに暮らします”と
言った手紙を手にして・・・。

改めて我が身を振り返ると、
やっぱり恋愛にしろ、仕事にしろ、
もし、あのときああしていれば・・・
という思いに駆られることは多い。
人よりもくよくよ引きずるタイプなのかも
しれない、私って。うん。

P.S.
↓映画化されて、まもなく公開されるみたいです。
ジャンプ
公開されたら、行って観ようと思ふ。

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2004.03.16

小川洋子「博士の愛した数式」を読んだ

数字、特に素数、と、数式の美しさ。
普遍の光を放つそれらはまさに芸術と呼べるだろう。
そんな数字、数式を博士が話すシーンを交えつつ、
静かでやすらかにストーリーが展開される。
登場人物は3人。
記憶が80分しか保てない、天才的な老数学者「博士」と、
そこに派遣されてきた、家政婦の「私」と、
老数学者が”ルート”と呼んだ、「私」の10歳の息子。
博士は記憶が不自由である。事故にあった
1975年以前の記憶はしっかりと残っているのに、
それ以降の記憶は全く蓄積されない。
だから、毎日やってくる家政婦の「私」は、くる度に
”あなたは誰ですか?”となってしまう。
記憶が80分しか保てないから、ちょっと買い物でも
80分以内に戻ってこないといけない。
家政婦からしたら、手ごわい相手だろう。
しかし、「私」は博士の話す数字、数式の美しさに
感動しつつ、その記憶の不自由さを思いやりつつ
2人の生活は進行します。「私」に息子がいることを知った
博士は「子供を独りにしてはいかん、ここへ連れてきなさい」
と言い張り、「私」は仕方なく次の日から息子を連れてきます。
その息子をまるでわが子のように慈しみ、算数を
上手に教えます。その問答が美しい情景を描きます。
息子はタイガースファン。博士にはタイガース時代の
大投手・江夏しか記憶に残っていません。そんな博士を
野球観戦に誘います。”昨日、江夏は投げたから
今日は出ないよ”って、愛のある嘘まで言って。
ある日、世界的な数学雑誌の発行以来の最高額の
懸賞金が懸けられた懸賞問題を見事に解いて、
博士は一等賞を獲ります。しかし喜びません。
”問題とは、答えが分かっている人が出している”と。
博士にとっては、答えの分かっていない、”神様の辞書”に
書かれている真理を見つけることが、すべてである。
その姿はまさにアーチストという感じであった。
さて、そうはいっても「私」にとってはお祝いしなくちゃ、
ということで、息子の誕生日と一緒に、お祝いの会を開きます。
そこで、ケーキを落としてしまった博士、本当に申し訳なさそうに
息子にあやまります。一方、息子と「私」は一生懸命、大丈夫
ですよ、大丈夫ですよ、といたわり、博士の持っていない
幻の江夏のカードをプレゼントするのでした。
永遠にこのストーリーが続いていくような、いや、続いていって
ほしい、と思いました。数学という理系的な美しさ、
博士を思いやる文系的な美しさ、その融合がとても心地よいです。

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2004.03.13

絲山秋子「イッツオンリートーク」を読んだ

”直感で蒲田に住むことにした。”から始まる、
いい意味で、ゆる~いストーリーでした。
元新聞記者の主人公・優子は、1年間の
精神病院暮らしの後、売れない画家として
生きている。区議会議員に立候補・選挙活動
している・本間、「合意の上の痴漢」がモットーの
痴漢・k、福岡から来て居候の元ひも・祥一、
タイヤ公園で遊ぶ鬱病のやくざ・安田。
いろんな男たちと、時に体を許しつつ、
マイペースに生きる優子に、ちっとも飾らない、
自然体の心地よさが伝わってきます。
蒲田という場所がしっくりときてました。
絲山秋子さん

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2004.03.11

北村浩子さん(Fヨコ)おすすめの本を買う。

絲山秋子「イッツオンリートーク」、佐藤正午「ジャンプ」
小川洋子「博士の愛した数式」
今週末も鈍行列車の旅のために本を買う。
FM YOKOHAMAのアナウンサー北村浩子さんの
おすすめの本3冊をピックアップ。
books A to Z
長谷川都さんの出番の終了後、会場を後にし、
渋谷のBOOK1stへ。大きな書店で22時まで開いてる。
ここは確かTVドラマ「ひとり暮らし」で常磐貴子演じる
花淵美歩さんが”みなさん、忘れてませんかっー?
花淵美歩は生きてまーす”って屋上で叫んでいた
場所だったと思う。このblogを書いている私も
そんな気分だ。”みなさん、私を忘れていませんかっー?
Kenboowは生きてまーす”そんな叫びを日々書きつづって
いるのかもしれない。さて、本は買った、
旅の行き先を決めなければ。東北のどこか。
まだ決めていない、きまぐれさは一人旅ならではだ。

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